「松」「竹」「梅」というと、和食のメニューなどでよく見かけます。

「松」は高級品、「梅」は庶民的…なんて印象を受けることも多いですね。

また、松竹梅、という言葉をきくとなんとなくおめでたい印象もあります。

 

いろいろな場面で一般的に使われていて、

普段はあまり疑問に思うことがない人も多いと思います。

それくらい、生活に浸透している価値観です。

 

しかし、ランク分けなどをする際に「松竹梅」を使う、

元々の由来を知っている人は少ないのではないでしょうか?

今回は、「松竹梅」の意味や、「松竹梅」の次のランクがあるかどうかなど、

松竹梅に関わる様々な疑問についてご説明します。



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松竹梅の由来とそれぞれの意味は?

ランク付けなどで使われる「松竹梅」。

一般的には、松竹梅の順に、特上、上、並、といった感覚で捉える人が多いようです。

松が一番高ランク、梅が一番下のランク。

 

ランク付けについてはなんとなくイメージを持っている人も多いですが、

「松」「竹」「梅」の3つがどうしてセットになっているのか、その由来はご存知でしょうか。

 

「松竹梅」の元々の由来は、

中国に古来から伝わる、「歳寒の三友(さいかんのさんゆう)」です。

これは冬に用いる画題(絵の題材)を表したものです。

 

寒さの厳しい冬であっても、

松や竹は緑を保ち、梅は花を咲かせます。

ほとんどの草木が葉や花を落とし、寂しくなる季節に、

絵の題材として用いるにはぴったりの植物が松、竹、梅だったんですね。

 

中国では宋の時代(960年頃~1280年頃)の中頃に、

水墨画の題材として竹を用いたのがはじまりではないかと考えられています。

その後松や梅も水墨画の題材として用いられるようになり、

「歳寒の三友」として3つが語られるようになりました。

 

中国では長い間、この「歳寒の三友」である「松竹梅」を

画題として取り扱ってきました。

宋の時代の次の時代となる元の時代(1270年頃~1370年頃)や

その次の明の時代(1370年頃~1645年頃)には、

水墨画だけでなく、陶磁器の柄としてもよく使われるようになります。

 

この「歳寒の三友」という言葉と、「松竹梅」の組み合わせは、

平安時代(794年~1185年)の終わりごろ、中国から日本に伝わったと言われています。

 

元は中国と同じように画題としての用いられ方をしていて、

平安時代ごろからはじまった日本流の描き方の絵「大和絵」にも、

松や竹、梅が描かれているものを多く見つけることができます。

 

しかし、日本では絵のテーマとしてだけではなく、

松、竹、梅、それぞれに別の意味が加えられることになります。

 

松は、一年中枯れずに緑の葉をつけたままでいる常用樹であり、

寿命も長く、一年中変わらずに立派な姿です。

その姿から、日本では平安時代ごろより、神聖なものであるとされると同時に、

「長寿」や「不老不死」の象徴とされるようになりました。

 

竹も松と同様に一年中緑を保ちます。

また、次々と新芽を出して広がるため、

室町時代(1336年~1573年)に「子孫繁栄」の象徴として

重要視されるようになりました。

また、しなやかにしなり、折れにくいことから、「無事」の象徴ともされます。

 

梅は他の木々よりも比較的長寿であり、冬の厳しい時期に気高く花を咲かせることから、

江戸時代(1603年~1868年)ごろから、

「華やかさ・気高さ」や「生命力」「長寿」の象徴とされるようになりました。

 

こうやって「松」「竹」「梅」にそれぞれおめでたい意味が加えられることになって、

「松竹梅」は単なる絵のテーマではなく、

「おめでたい意味をもつ3つの植物」として、祝い事の席などでも

積極的に3つをセットにして用いられるようになったのです。

 

松竹梅がセットになって祝い事の席などでつかわれている場面は、

実は身近なところにもたくさんあります。

 

たとえば、代表的なのはお正月に飾る門松です。

こちらで紹介しているのは簡単に飾ることができる簡易的なミニ門松ですが、

こんな小さいサイズのものであっても、「松」「竹」「梅」がセットで入っています。

 

門松は元々、お正月に神様を家に迎えるために

神が宿ると言われている松を家の門の前に飾ったのがはじまりですが、

竹や梅におめでたい意味が加わると、門松に一緒に加えて飾るようになりました。

 

門松を飾るときは、「松竹梅」のおめでたい意味も意識すると、

お正月の準備も少し楽しくなるかもしれません。

 

また、松竹梅はさまざまな祝い事の席でも用いられることがあります。

結婚式などの会場や、お祝いごとで食べるお寿司などが

「松」「竹」「梅」などの名前で提供されることも多いですが、

こちらで紹介しているように、お食い初め用の食器など、

祝い事に関わる様々な場面で「松竹梅」が用いられていることが多いようです。

 

四季の行事やお食い初め、七五三、成人式、結婚式などなど、

日本には様々なおめでたい行事があります。

よく周りを見渡してみると、そんなときには「松竹梅」が用いられていることも多いです。

自分が主催や準備をする時には、柄の気に入ったものなどを選ぶのももちろん良いですが、

伝統的な「松竹梅」のおめでたい意味にあやかって選ぶのも素敵ですね。



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松竹梅をランク付けして使うのはどんな場面? ランクを逆にする場合は?

先程紹介したように、松竹梅の由来は絵のテーマであるため、

「松」「竹」「梅」のそれぞれにランクはありません。

しかし、日本ではそれぞれにおめでたい意味が加えられました。

 

「松」を一番高いランクとし、次が「竹」、最後に「梅」とする文化は、

この「それぞれにおめでたい意味が加わった時期」の順番からだと言われています。

 

ランク付けの理由が単なる「時期」の問題であるため、

松竹梅のどれもすべてとてもおめでたい意味があることに変わりはありません。

「上中下」よりも、「松竹梅」で表したほうが、

上品でより華やか・高級な印象を受ける人が比較的多いのも、

そんな由来があるからかもしれませんね。

 

松竹梅をランクとして使っている場面で一番多く目にするのは、

お寿司屋店やうなぎ屋さんなど、

和食でちょっと高級なお店のメニューの格付けです。

 

一般的には、松が特上、竹が上、梅が並、

といったランクに匹敵することが多いと言われています。

 

しかし、時には「梅」が一番高ランク、「松」が一番下になっている場合も。

飲食店では、「松」が一番高い、という印象が強すぎると

「梅」を頼みにくくなるかもしれないから、という理由により、

一番下の「並」を気軽に頼めるよう、

「梅」と「松」をお店が入れ替えている場合があります。

 

「松」「竹」「梅」は元々ランク付けのあるものではありませんので、

飲食店などの判断で、ランクを逆にしても問題ないのです。

 

その他、結婚式などの席順や宴会場の名前も松、竹、梅からはじまる場合が多いです。

こちらはあまり、ランクを逆にしているのを目にすることはありませんが、

同じように元々の決まりがあるわけではないので、

どのような順番になっても大丈夫なのです。

 

なお、このように「松竹梅」をランクとして使うのは、

「松」「竹」「梅」にそれぞれおめでたい意味を付け加えた、日本独特の文化です。

外国ではこのランク付けは伝わりません。

 

すべておめでたい意味で、上品な印象も受ける「松」「竹」「梅」のランクわけですが、

和食のお店など、日本文化に根ざしたお店や

お祝いごとなどの席くらいしか見かける機会がないのは、

元々の由来が日本の縁起物の象徴となった順番だからかもしれませんね。



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松竹梅の次のランクは存在する?

それでは、松竹梅の次のランクというものは存在するのでしょうか?

 

結婚式の席や宴会場の名前だと、

「松」「竹」「梅」の後に「福」「禄」「寿」「雪」「月」「花」などが用いられているのを

見ることがありますが、

これらは、正式な「次のランク」ではありません。

 

元来が「松竹梅」のセットとして伝わったものですから、

この3つで完結してしまうのです。

 

それ以上のランクが必要な場合には、

「おめでたい意味だから」という理由で

「おめでたい意味の漢字」や「日本の伝統的な言葉」を次につなげていることがありますが、

これはルールなどが決まっているものではありませんので、

自由に次のランクを決めて良いのです。

 

もし、「松竹梅」をランクとして使うことがあり、

「次のものも欲しいな…」という場合には、

自分なりに素敵な漢字を使ってみるのが良いのではないでしょうか。



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まとめ

いかがでしたでしょうか?

 

今回は「松竹梅」のランク付けの由来や

それぞれの意味、ランクを逆にする場合や次のランクについてなど、

普段時々目にする「松竹梅」のランク付について

掘り下げて考えてみました。

 

松竹梅は、それぞれにおめでたい意味を持つ縁起の良い言葉。

その言葉をランク付けに使いはじめたのも

どんなランクでも良いものです、と表すためだったのかもしれません。

日本の伝統的な価値観や心遣いを

松竹梅という言葉からも、ぜひ楽しんでみてくださいね。