何だかお腹が痛くて病院に行ったら「胃腸炎です」と診断される事があります。

でも、ただ胃腸炎と言われても、ざっくりし過ぎていてよく分かりませんよね。

 

それに、結局胃が悪いのか腸が悪いのかもはっきりしません。

 

そこでここでは、胃腸炎の種類やそこからくる違いや症状・原因、

また胃腸炎の種類の見分け方を徹底解説します。



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胃腸炎って何?

胃腸炎の種類やそこからくる違いや症状・原因、また胃腸炎の種類の見分け方を

徹底解説する前に、まずは「胃腸炎とは何か?」について説明しましょう。

 

「胃腸炎」とは現代においてよく診断される病気のひとつですが、

胃腸炎というただひとつの種類の病気を指すものではありません。

 

例えば「風邪」という病気はかなり一般的な病気ですが、

「風邪菌」という名前の原因菌がいる訳ではありません。

 

風邪は色んな種類の細菌やウイルスが原因になり、その症状も

風邪を引き起こした細菌やウイルスによって咳だけだったり高熱だけだったりと

微妙に異なります。

 

そして、胃腸炎もそれと同じです。

 

胃腸炎とは、その名の通り

「胃や腸(小腸・大腸)の粘膜に炎症が起きた状態」の事を指します。

 

ただ、胃腸炎を起こす原因になる細菌やウイルスはひとつではありませんし、

胃腸炎になった原因によって症状も異なります。

 

ですからもし病院から「胃腸炎です」と言われたら、何が原因なのか、

具体的にどのような炎症を起こしているのかなどを詳しく知っておく必要があります。



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胃腸炎の種類は?

では実際、胃腸炎にはどんな種類があるのでしょうか。

胃腸炎には、大きく分けて以下の3種類の種類があります。

 

・急性胃腸炎

慢性胃腸炎

神経性胃腸炎

 

では、ひとつずつ詳しく見ていきましょう。

急性胃腸炎の症状や原因は?

まずは「急性胃腸炎」の症状や原因から見ていきましょう。

 

急性胃腸炎はその名の通り、「急に来る」胃腸炎です。

原因になる細菌やウイルスなどに感染した後に潜伏期間が短く、すぐに発症します。

 

それまで健康状態だったのがある時を境に

急にガクっと体調を崩すので、「あれがダメだったのかも…」と

胃腸炎になった原因が分かりやすいのも特徴です。

 

急性胃腸炎では、嘔吐や下痢、悪心などの症状が突然起こります。

「食中毒」という言葉は聞いた事がありますよね。

 

腐った物や古い食べ物を間違って食べると、早いと食べて数時間後には

「うっ!」となりトイレに駆け込む羽目になります。

 

食中毒は悪いものを食べて腹痛や下痢、発熱などを起こすひとつの総称を指す

言葉なのですが、急性胃腸炎もその中に含まれます。

 

食中毒の症状=急性胃腸炎の症状と見てもらってかまいません。

 

また急性胃腸炎は2つの種類に分けられます。

 

感染性胃腸炎

非感染性胃腸炎

 

です。

 

では次は、感染性胃腸炎と非感染性胃腸炎について見ていきましょう。

急性胃腸炎について①感染性胃腸炎の症状や原因は?

感染性胃腸炎には、細菌が原因になる細菌性胃腸炎と

ウイルスが原因になるウイルス性胃腸炎があります。

 

【細菌性胃腸炎(急性胃腸炎)】

細菌性胃腸炎は、「細菌」が原因になって起こる胃腸炎です。

その種類はたくさんあるのですが、胃腸炎を引き起こしやい細菌はその中でも

以下のような細菌になります。

 

カンピロバクター

サルモネラ菌

 

どちらも聞いた事がある細菌かもしれません。

 

カンピロバクターは主に生の鶏肉から感染しやすい細菌で、

衛生管理が不十分な鶏のタタキなどを食べるとかかりやすいです。

 

サルモネラ菌は生の卵などから感染しやすい細菌です。

 

どちらも自然界に多く存在し、人間と接する機会の多い家畜やペットなどにも

よくいる細菌ですので、とても起こりやすい胃腸炎です。

 

【ウイルス性胃腸炎(急性胃腸炎)】

次にウイルス性胃腸炎を見てみましょう。

 

ウイルス性胃腸炎は「ウイルス」が原因になって起こる胃腸炎です。

その種類はたくさんあるのですが、胃腸炎を引き起こしやいウイルスはその中でも

以下のような細菌になります。

 

ロタウイルス

アデノウイルス

ノロウイルス

 

ロタウイルスは、赤ちゃんがする任意の予防接種の対象になっているほど

かかりやすい胃腸炎です。

 

特に小さい子供や高齢者がかかると重症化しやすいウイルスのひとつです。

 

プール熱という言葉を聞いた事があると思いますが、

プール熱を引き起こすのもアデノウイルスです。

 

潜伏期間は3~10日で、

アデノウイルスが胃や腸にダメージを与え始めると、胃腸炎となります。

 

ノロウイルスは一番知られてるウイルスではないでしょうか。

「牡蠣」を食べてノロウイルスにかかったという人の話をよく聞きますが、

自然界によく存在しているウイルスです。



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細菌とウイルスの違いって?

さて、急性胃腸炎には細菌性胃腸炎とウイルス性胃腸炎があると書きました。

細菌性胃腸炎とウイルス性胃腸炎の症状は「激しい腹痛・下痢・嘔吐」など

ほぼ同じです。

 

でもこう書くと、「細菌とウイルスって違うの?同じじゃない?」と疑問に

思う人もいるかもしれませんので、

 

ここで少し「細菌とウイルスの違い」について説明します。

 

細菌もウイルスも、「目に見えないほど小さい微生物」というくくりになっています。

ですが、その本質は全くの別物です。

 

では次から、項目に分けて違いを見ていきましょう。

 

細菌とウイルスの大きさの違い

まず大きさですが、細菌とウイルスはどちらも目に見えないほど小さいとはいえ、

2つだけを比べるとかなりの大きさの違いがあります。

 

その細菌やウイルスの種類にもよるのですが、どんな種類で比べても

「細菌の方がウイルスより数10倍~数100倍大きい」という結果になります。

 

つまり、細菌の方がウイルスよりはるかに大きいんです。

 

抗生物質(ペニシリン)の効果の違い

胃腸炎や風邪だと診断されると、抗生物質をもらう事がありますよね。

 

抗生物質は体の中の悪い物質を退治してくれる無敵のヒーローのように感じますが、

実はここに細菌とウイルスの違いがあります。

 

なんと抗生物質が効くのは「細菌だけ」なんです。

 

抗生物質は細胞を守っている細胞壁というものを破壊する作用があります。

これで細菌の細胞を壊しやすくして、病気を早く完治させようというのですね。

 

ちなみに人の細胞は細胞壁を持ちませんので、

抗生物質が人の正常な細胞壁まで破壊してしまうという事はありません。

 

このように人体にはダメージを与えず細菌にだけ攻撃をしてくれるので

抗生物質はとてもありがたいのですが、実はウイルスにも細胞壁がありません。

 

つまり、人体の細胞と同様ウイルスには抗生物質は全く効果がないんです。

 

ですからウイルス性の胃腸炎や風邪をひいた時に抗生物質を摂取しても意味がないんです。

 

この事から、胃腸炎や風邪が「細菌性かウイルス性か」というのは

重要になるんですね。

 

増殖の仕方の違い

細菌とウイルスは、「増え方」にも違いがあります。

細菌は人間やほかの生物と同じように、自分達の種族だけで増える事ができます。

 

ですが、ウイルスは違います。

ではどうやって増えるのかというと、他の生物の細胞に取り付き、

細胞増殖機能を乗っ取って自分の複製を作ってもらいます。

 

つまり、他人の体(細胞)を利用して増えるのです。

 

細菌は自分達で数を増やして宿主の細胞をめちゃくちゃに食い荒らしますが、

ウイルスは宿主の細胞の内側からめちゃくちゃにしていくという事です。

 

細胞の所持の違い

全ての生き物は、細胞という小さな物質で構成されています。

 

そして細胞がたくさん集まった生物を多細胞生物、

細胞を1つだけ持った生物を単細胞生物と言います。

 

細菌は単細胞生物です。

つまり、どんな小さな細菌でも1個は細胞を持っていて、

そのたった1つの細胞で細菌が構成されています。

 

ですが、ウイルスは違います。

さきほど抗生物質の話で

「ウイルスには細胞壁がないから細胞壁を破壊する抗生物質は意味がない」

と書きましたが、実はウイルスは細胞壁どころか細胞すら持っていないんです。

 

つまり、ウイルスは細胞がない生き物なんです。

 

ですから時に、「ウイルスはそもそも生き物なのか?無機物ではないのか?」

という議論も出るくらいです。

 

細菌は小さくてもまだまだ生き物っぽいですが、ウイルスはどちらかというと

与えられたプログラムをこなすだけの機械のようにも見えます。

 

以上がざっくりとした細菌とウイルスの違いです。

 

細菌とウイルスはどちらも胃腸炎を引き起こしますが、

細菌とウイルスはよくよく観察すると全く違う性質を持った生き物なんです。

急性胃腸炎について②非感染性胃腸炎の症状や原因は?

では次に、非感染性胃腸炎の症状や原因について見ていきましょう。

非感染性胃腸炎とはその他の通り、「感染性」ではない胃腸炎です。

 

では具体的に何が原因になるかというと、以下のようなものがあります。

 

食物アレルギー

化学物質

虚血性腸炎

 

食物アレルギーは有名ですよね。

 

本来無害である物質に対して免疫細胞が過剰に反応してしまい、

炎症を起こしてしまう症状です。

 

これにより、胃や腸が炎症を起こして腹痛や下痢を起こしてしまいます。

 

化学物質についてですが、これはステロイド剤や抗生物質など、

本来「治療」として使われる化学物質が体に合わず、

逆に胃腸炎を引き起こす事があるという事です。

 

本来は病気を治すものですが、体質と相性が悪いと逆に治療薬が

胃や腸の粘膜を傷つけてしまい、下痢や下血を引き起こします。

 

虚血性腸炎とは、動脈硬化や糖尿病など重い病気を持つ人が併発して起こす事の多い

胃腸炎で、腸管が虚血(血が通わない状態)してしまい、

腸の粘膜を構成する細胞が壊死・剥離するなどして腹痛や血便、下痢を引き起こします。

慢性胃腸炎の症状や原因は?

では次に、慢性胃腸炎の症状や原因について見ていきましょう。

慢性胃腸炎はその名の通り、「慢性化」している胃腸炎です。

 

特に思い当たる原因もなく、なんとなく胃のムカムカや緩やかな腹痛が続くという

場合は胃腸炎の中でも慢性胃腸炎の可能性があります。

 

急性胃腸炎ほど症状はひどくありませんが、かといって無視できるほどの

症状でもないというのが慢性胃腸炎の特徴です。

 

慢性胃腸炎には、主に以下のような種類があります。

萎縮性胃腸炎

肥厚性胃腸炎

びらん性胃腸炎

 

では、次ではそれぞれの慢性胃腸炎を詳しく見ていきましょう。

慢性胃腸炎について①萎縮性胃炎の症状や原因は?

萎縮性胃腸炎とは、胃腸炎が長く続く(慢性化)する事によって胃などの粘膜が薄くなり、

胃が委縮したように小さくなっている症状です。

 

萎縮性胃腸炎の原因はピロリ菌です。

ピロリ菌による萎縮性胃腸炎は病院で処方される治療薬を飲む事でほぼ完治する病気です。

 

萎縮性胃腸炎には、急性胃腸炎のように目立つ症状がありません。

ただ、「なんとなく胃がチクチクする」や「満腹じゃないのにお腹がいっぱいな気がする」

という小さな症状があるだけです。

 

ですが萎縮性胃腸炎は放置していると胃ガンに進化する事もあるので、

慢性的に胃に何か違和感がある人は病院へ行って

ピロリ菌の検査を受ける事をおすすめします。

慢性胃腸炎について②肥厚性胃炎の症状や原因は?

肥厚性胃炎は、さきほど説明した萎縮性胃炎とは逆で、胃が厚くなる病気です。

 

何らかの原因で胃が逆に厚くなってしまい、

それに伴って胃酸や胃液が過剰に増加してしまいます。

 

その為胃が常にタポタポしてしまい

症状としてはそんなに食べていないにも関わらず常に胸やけしたような感じがしたり

げっぷが多くなったりしてしまいます。

 

こちらも病院へ行けば

胃酸や胃液の量を調整する薬を処方する事で症状を緩和させる事ができます。

慢性胃腸炎について③びらん性胃炎の症状や原因は?

びらん性胃炎は、胃に「びらん」と呼ばれるものがたくさんできている状態です。

 

胃が多量の胃酸によって傷つけられ穴が開いたり傷ができたりする状態を

胃潰瘍と言いますが、びらんはその胃潰瘍よりやや軽度の症状の事です。

ただ、軽度と言っても胃が傷ついている事には変わりはないので放っておくと

悪化して胃潰瘍や胃ガンなどになります。

 

症状としては、食事の合間やその後に

みぞおちから左にかけてギリギリと鋭い痛みが走る時があります。

ですがこの痛みは人それぞれで、中には全く痛みがないという人もいます。

 

症状が進むと胃から出血し、吐血したり便が変色した血で黒くなったりします。

 

同じ慢性胃腸炎である萎縮性胃炎と肥厚性胃炎に比べると、痛みが強いのが特徴です。

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神経性胃腸炎の症状や原因は?

最後に神経性胃腸炎の症状や原因を見ていきましょう。

 

神経性胃腸炎の原因は今まであげたような細菌やウイルス、持病などではなく、

自律神経の変調が原因です。

 

体をコントロールする自律神経の調整がうまくいかず、例えば胃酸が異常に

出過ぎてしまって胃の粘膜を傷つけたり、消化機能が落ちて下痢を引き起こしたりします。

 

自律神経の変調はストレスが原因です。

 

ただ、そのストレスになるものというのも人によって様々に違い、

例えば季節が変わった事による気温の変化や友達との喧嘩、

パワハラやセクハラを受けた事によるものなど色々あります。

 

ですから神経性胃腸炎はストレス性胃腸炎とも言われます。

症状は人によって様々で、

胃が軽く痛む程度からすぐにトイレに駆け込みたくなる腹痛まで色々あります。

 

そのストレス源から離れるとあっさり治るのも神経性胃腸炎の特徴です。

 

ストレス性胃腸炎は単に時間が経ったり病院へ行って薬を処方してもらったりしたら

スルリと治るものではなく、かといってそのまま放置していると

ストレス性胃腸炎がさらにストレスになってさらに胃腸炎を悪化させるという

負のスパイラルに陥ります。

 

ストレス性胃腸炎を根本的には、

ストレス原を取り除く(またはストレスと感じないようにする)以外に方法はありません。

 

神経性胃腸炎(ストレス性胃腸炎)だと診断されたら、そのストレス源をしっかり究明し、

そのストレスとどう付き合うかを真剣に考えないといけません。

 

 

胃腸を守るにはヨーグルト!

 

胃腸炎はやっかいな病気なので、できるだけ胃腸炎にならないよう

自衛できる所はしっかり自衛しましょう。

そこでおすすめなのがやはり「ヨーグルトを食べる事」です。

 

乳製品の中でもヨーグルトは胃や腸の働きをよくし、活発にさせ、消化器官を強くします。

また、ヨーグルトは同じ種類だけではなく、色んな乳酸菌の物を取るようにしましょう。

腸内は自然界と同じで、乳酸菌の種類が多ければ多いほど環境が豊かになり強くなります。

 

社会で生きている以上、胃腸炎になる原因から完全に遠ざかる事はできません。

ですがヨーグルトを食べる事で自分の胃や腸を強くする事はできますので、

ぜひ定期郵便化などで色んな種類のヨーグルトを食べる事を

習慣化する事をオススメします。

関連記事:インフルエンザはa型とb型どっちがきつい?両方同時にかかることはある?

胃腸炎の見分け方は?

胃腸炎には急性胃腸炎、慢性胃腸炎、神経性胃腸炎、その他にも

たくさんの種類がありましたね。

 

では、それぞれの胃腸炎に見分け方はあるのでしょうか。

 

胃腸炎の見分け方については、まず「いつ胃腸が痛くなったか」と

「心当たりのある出来事が思いつくかどうか」である程度見分ける事ができます。

 

それまで特に何もなかったのに、急に激しい腹痛や下痢、嘔吐のような症状が出たら、

急性胃腸炎の可能性が高いです。

 

さらに、「そういえばこの前鶏のササミを食べたな」「昨日生牡蠣パーティーだった」

など当たりそうな食べ物を食べた出来事などをすぐに思い出す事ができれば、

それはほぼ急性胃腸炎で間違いありません。

 

食べたものまで正確に分かればウイルス性か細菌性かも判断できますが、

詳しくは病院へ行って診断を受けましょう。

 

次に、「特に思い当たる節はないのに継続して腹痛になる」という場合です。

この場合、例えば食事など特にストレスを感じる場面でないのに

痛みを感じる場合は慢性胃腸炎の可能性が高いです。

 

慢性胃腸炎は痛みがあったとしても一時なのでつい放置してしまう人も多いですが、

それを放っておくとガンになってしまう事もあるので、

しっかり病院で診察を受けましょう。

 

また、普段は何もないのに「あの人に会うとお腹が痛くなる」

「仕事に行かなければと考えるだけで胃がキリキリする」など

「あるシチュエーションに遭遇(想像)すると決まって腹痛がする」という場合は

神経性胃腸炎の可能性が高いです。

 

神経性胃腸炎は「病院へ行って診察を受けても体に異常が見当たらない」というのも

特徴です。

 

体に異常がないのに腹痛がしてしまうという場合は気のせいではなく

「神経性胃腸炎」という可能性が高いです。

 

胃腸炎の見分け方は、「いつ胃が痛むのか?」をしっかり考えればある程度

見分ける事ができます。

 

早く胃腸炎をよくする為にも、自分の体はよく観察しておきましょう。



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まとめ

一口に「胃腸炎」と言っても、その原因や症状は様々です。

 

胃腸炎を引き起こした原因によって対処法も違うので

自分が何が原因で胃腸炎になったのかはしっかり把握しておくようにしましょうね。