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「春爛漫の候」という言葉を聞いたことはありますか?
「春」とあるので、春の言葉なのでしょうが…
「春爛漫」はどんなイメージでしょうか?
今回は、「春爛漫の候」の読み方や意味、
時期や使い方をご紹介します。
更に、「春爛漫の候」を使った文例も載せますので、
この記事を読んで意味を知るだけでなく、
実際に使えるようになりましょう!
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Contents
春爛漫の候の意味や使う時期は?
![](https://zatsugaku-note.com/wp-content/uploads/2019/01/ELL92_haruranman20130328_TP_V-e1547009217132-250x177.jpg)
春爛漫の候の意味
まず、「春爛漫の候」は「はるらんまんのこう」と読みます。
「爛漫」の辺りの漢字が難しいですが、
そのままの読みなのであまり難しくないですね。
「候」は「そうろう」と読む人が時々いますが、
古い読み方なので間違いではないとはいえ
正解とは言い難いです。
正しく「こう」と読みましょう。
「春爛漫の候」は
・桜の花が咲き乱れている様子
・春の気配が広がり、辺り一面が輝いている様子
・春の雰囲気で一面が光り輝く様子
などの意味になります。
なぜこのような意味になるのでしょうか?
それは、「爛漫」という言葉の意味を
一文字ずつ見ると分かります。
爛…鮮やかに光り輝いている様子、溢れんばかりに輝いている様子
漫…至る所に広がっている様子、一面に満ちて覆っている様子
つまり「爛漫」は
・辺りに広がり鮮やかに輝く
・一面を満たし光り輝く
などの意味になります。
ここに「春」が合わさり上記のような意味になります。
また、春=桜ということで
「桜の花が咲き乱れている様子」
という意味にもなる、という訳です。
ちなみに「夏爛漫」や「冬爛漫」などの言葉はありません。
季節で使えるのは「春爛漫」だけです。
しかし、「爛漫」という言葉自体は
他の言葉とも一緒に使用されることがあります。
例えば「桜花爛漫(おうからんまん)」。
これは、「桜の花」と「一面光り輝く=咲き乱れる」で、
桜の花が一面に咲き乱れる様子を表します。
また、「天真爛漫(てんしんらんまん)」は、
「天真(純粋、真っ直ぐな心)」と「爛漫(溢れる・満ちる)」で
「純粋さ溢れる心の持ち主」のような意味になります。
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春爛漫の候の使う時期はいつ?
「春爛漫の候」は「春」という言葉が入っているので
当然春頃に使う言葉ですが、
具体的にはいつ使うのが正しいのでしょうか?
正解は「4月中」です。
更に細かく言うと、桜の花が咲く
4月上旬~中旬頃に使うのが正しいと言えます。
4月上旬には入社式や入学式、入園式などがありますが、
こういった式典の挨拶でも
「春爛漫の季節に~」という言葉が使われます。
新たなスタートを迎える新入社員や学生たちの
「希望に満ちあふれた様子」を表しているのですね。
5月には使えないの?と思うかもしれませんが、
実は5月の頭には「立夏」が訪れ、
暦の上ではもう夏になります。
季節的にはまだまだ春、という感じですが…
ですから、5月に使うのは避けた方がよさそうです。
他にも、春にふさわしい表現があるので
いくつかご紹介します。
4月上旬
・桜花の候(おうかのこう)
桜の花が美しく咲いている様子
・春和景明の候(しゅんわけいめいのこう)
「春和」は春の穏やかで和らいだ気候、
「景明」は日差しが明るいことを差し、
春の明るく穏やかな様子を表しています。
「春和の候」でもOKです。
4月中旬
・春爛漫の候
ご紹介している通り、
桜が咲き乱れ、輝きに満ちている様子を表します。
上旬~中旬にかけて使えます。
4月下旬
・麗春の候(れいしゅんのこう)
ひなげしの花が咲く頃のこと。
ひなげしは別名「麗春花」と言うので、
このような表現が使用されます。
実際のひなげしの開花は4月下旬~5月上旬ですが、
「春」という表現があるので4月中で
使用はやめた方がよさそうです。
・若草の候(わかくさのこう)
春になり生えてきた草が若々しく柔らかな様子。
4月上旬から下旬まで使用できます。
・陽春の候(ようしゅんのこう)
春の陽気に満ちて暖かく明るい様子。
「春陽(しゅんよう)」という似た言葉がありますが、
こちらは「春の日差しを感じる」という意味で、
3月に使用するものなので
間違えないよう注意しましょう。
・麗日の候(れいじつのこう)
麗らかな春の日を表します。
「麗らか(うららか)」は、
春の光が輝き、全てのものが美しく、
そして柔らかく見えることを意味しています。
・春暖の候(しゅんだんのこう)
暑くも寒くもない、春の心地よい暖かさを表しています。
4月のたった1か月の中にも、
色々な表現が存在しているのですね。
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春爛漫の候の使い方や文例
![](https://zatsugaku-note.com/wp-content/uploads/2019/01/ELFAIMG_8546_TP_V-e1547009257955-250x170.jpg)
春爛漫の候の使い方
「春爛漫の候」の意味がわかったところで、
具体的な使い方を確認しましょう。
「春爛漫の候」は、手紙や挨拶で使用します。
手紙の季節の挨拶に用いられることが多いですね。
入社式や入学式などの挨拶で用いられることも多いと
前述しましたが、
「春爛漫の候」は、前向きなイメージの時候の挨拶なので、
4月上旬から中旬にかけては
積極的に使用すると良いでしょう。
手紙での使い方は、難しいように感じますが
書き出しを覚えてしまえば簡単です。
頭語→時候の挨拶→安否を気遣う言葉
の順で書き出しましょう。
頭語とは、「拝啓」や「謹啓」などの言葉です。
頭語を使ったら、手紙の終わりにはセットとなる
「敬具」や「謹白」、女性の実が使える「かしこ」などの
結語も忘れずに使いましょう。
基本的には「拝啓」と「敬具」のセットで問題ありませんが、
目上の人など、更に敬意を払いたい場合には
「謹啓」と「謹白」を使用すると良いですね。
「春爛漫の候」という挨拶に相応しい便箋をご紹介します。
桜柄のレターセットです。
柔らかで優しい手触りの越前和紙を使用し、
独特の色使いで蕾、満開の桜、葉桜、桜吹雪、
4つの絵柄が描かれているので、
手紙を書く時期や相手に合わせて絵柄を選ぶことができます。
このレターセットの嬉しい点は、
封筒も便箋と同じ、
美しい絵柄のセットになっていることです。
どれも可愛らしく優しい雰囲気の桜で、
「春爛漫の候」にピッタリですから、
このレターセットでお世話になっている方や大切な人に
お手紙を書いてみてはいかがでしょうか?
春爛漫の候の文例①
では、実際に「春爛漫の候」を使って手紙を書く際の
文例をご紹介します。
どれも本文は省略し、書き出しと結びの挨拶のみ記載します。
まずは、お世話になっている方に手紙を書く際の文例です。
謹啓
春爛漫の候、
ますますご健勝のことと、お喜び申し上げます。
(本文略)
体調を崩しやすい時期ではございますが、
くれぐれもご自愛くださいませ。
謹白
春爛漫の候の文例②
入社や入学を迎えた相手への手紙の文例です。
拝啓
春爛漫の候、〇〇様におかれましては
気持ち新たに笑顔でご活躍のことと存じます。
(本文略)
新しい環境での益々のご活躍、心よりお祈り申し上げます。
敬具
春爛漫の候の文例③
他社の方へ手紙を送る場合の文例です。
拝啓
春爛漫の候、
貴社の皆様におかれましてはお元気でお過ごしのことと存じます。
(本文略)
新年度を迎え、お忙しいこととは存じますが、
どうぞご自愛ください。
敬具
春爛漫の候の文例④
簡単な挨拶で済ませる場合の文例です。
春爛漫の候、皆様お元気でお過ごしのことと存じます。
(本文略)
それでは、またお会いできる日を楽しみにしております。
春爛漫の候の文例⑤
「春爛漫」のみを使用した文例です。
①春爛漫の季節を迎え、桜が街をピンク色に染めていますね。
②春爛漫、今年も1年の中で最も美しい季節がやってきました。
関連記事:春先とは何月?いつからいつまでの時期?
まとめ
「春爛漫の候」について、
意味や時期、使い方や文例をご紹介しました。
「春爛漫の候」は4月上旬から中旬に、
主に手紙の時候の挨拶で使用する言葉です。
桜が咲き乱れる様子や
春の美しい光があたり一面に広がる様子を表す、
新年度のスタートに相応しいポジティブな表現で、
手紙の他にも入学式や入社式などの挨拶にも使用されます。
暖かな陽気と美しいピンク色の広がる季節に、
ぜひ「春爛漫の候」を使った手紙で
新年度の挨拶をしてみてくださいね。
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