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社会人になってからは、なにかとビジネスレターを見る機会も多く
自分で作成するという機会もありますよね。
そういった場合にまず直面するのが、書き出しの挨拶。
どんな言葉から始めていけばいいのかわからず、
最初の一行がなかなか書けないという経験もあるのではないでしょうか。
しかし手紙は基本の書き方をおさえておけば、
それに沿って書いていけばOKなので、そこまで難しく考える必要はありません!
その中でも今回はビジネスレターやフォーマルな手紙によく使われる「向秋の候」という
言葉の意味や読み方、例文をご紹介して実際の使い方を解説してみたいと思います。
新社会人の方や、これから社会にでる学生さんなどはとくに必読ですよ!
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向秋の候の意味と読み方は?いつの時期に使う?
早速ですが、なにはともあれ「向秋の候」の読み方を知らなければ、
お手紙の書き出しが始まらないですね!
これは「こうしゅんのこう」と読むので、案外そのままです。
そして意味としては、漢字の表すとおり「秋に向かっている季節」という意味。
「~の候」というのは、~の時期という意味合いで、
ちなみに別の言い方では、「~のみぎり」とか「~の折」という
言い回しもありますが、意味としてはほぼ同じと思ってOKです。
では次に、秋に向かう季節という意味からして使う時期も推測できますが
具体的な月としては、8月のことを言います。
そしてさらに絞ることができるのですが、向秋の候というのは
「8月中旬から末まで」に使う挨拶なんですよ!
そのため向秋の候というのは、残暑見舞いなどのお手紙でよく見かける言葉です。
ちなみに暑中見舞いは梅雨明けくらいから立秋(8月8日)までに出すお手紙です。
そのため、この時期には仮にあまり暑くなかったり、秋めいてるな~と感じたとしても
向秋の候という挨拶は使わないので注意です!
向秋の代わりに盛夏や大暑など使いますよ。
こういった日本独特の旧暦に基づいた時候の挨拶は、
けっこう細かく分かれているので、手紙を書く時期に合わせて
その都度確認して書くのがいいでしょう!
すべてメールやメッセージアプリで連絡が済んでしまう現代だかこそ
手書きのお手紙をより一層、気持ちが伝わりますよね!
全部を手書きにするのは大変と思いますが、こういった可愛らしい絵柄が入った
はがきなら書きやすくて安心です。
一行でも手書きのメッセージが入っていれば、受け取った相手も
ほっこりするので、たまにはお手紙を出してみるのもいいですよね!
しばらく連絡を取っていない友人や親せきなどに出すのもおすすめです。
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時候の挨拶には漢語調と口語長を使い分ける!
お手紙を書こうとしていろいろ迷っている場合には、
たくさん例文などを見てイメージを膨らませることもあると思いますが
その中で時候の挨拶に2通りあるということはお気づきでしょうか?
まずは今回ご紹介しているように「向秋の候」などの言い方をする漢語調。
そしてもうひとつは、「毎日暑い日が続いておりますが」のような口語調。
この2つの挨拶をどのように使分けるかというと、お手紙の雰囲気!
漢語調の挨拶であれば、格式高くかしこまった雰囲気を演出したいときに使うので
主にビジネスレターで用いられています。
一方で、口語調の季節の挨拶は基本的には個人間でのやりとりになります。
しかしビジネスの場においても、あえて相手に対して親しみを表す場合に
口語調の挨拶にする場合もよくあります。
そのため、自分がどんな人に宛てて、どんな雰囲気の手紙を書きたいかで
漢語調か口語調を使うかを決めれば大丈夫ですよ!
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向秋の候を使った例文をご紹介!
では、向秋の候の読み方や意味、使う時期が分かったところで実際には
どのように手紙の中で使っていけばいいのかをご紹介してみたいと思います!
では早速、例文をいくつか挙げてみます。
・拝啓 向秋の候、貴社益々ご清栄のこと心からお慶び申し上げます。
・拝啓 向秋の候、貴社におかれましては益々ご発展のこととお喜び申し上げます。
・拝啓 向秋の候、皆様におかれましてはご壮健のことと心からお慶び申し上げます。
・拝啓 向秋の候、ご一同様におかれましては益々ご健勝のこととお喜び申し上げます。
・拝啓 向秋の候、〇〇様には益々ご壮健のこととお慶び申し上げます。
このように、まず手紙の書き出しは「時候の挨拶+繁栄を喜ぶ言葉」
で始めることを覚えておけばつまづきませんよ!
会社宛てや特定の人たち、個人宛てにかしこまった手紙を書くときはもちろんですが
○○様という風に本文中に名前を入れることもでき、顧客全体ではなく
特定の顧客の方に対しても使うことができるので、特別感も出ます。
しかし、しっかりしたお手紙を書くにあたっては、
基本の型を理解しておかなければなりません!
逆に言えば、この型さえおさえておけば、ちゃんとしたお手紙を書けるということ。
まずは、先ほどご紹介した例文を織り交ぜてこの型をマスターしておきましょう!
ビジネスレターの基本は、このような型と流れになっています
1、時候・季節の挨拶+繁栄を喜ぶ言葉
2、感謝の言葉
3、本文
4、結びの言葉(繁栄を祈る言葉もしくはご指導や愛顧をお願いする言葉)
では、実際の手紙の例文で見ていきましょう。
「拝啓 向秋の候、貴社ますますご隆盛のこと心からお慶び申し上げます。
平素は格別のご高配を賜り厚く御礼申し上げます。
さて、~~~~(ここから本文をはじめます)
今後とも、変わらぬご愛顧を賜りたく、心からお願い申し上げます。
末筆ながら、貴社のますますのご発展をお祈り申し上げます。
敬具」
ちなみに感謝の言葉の例文としては
・平素は格別のお引き立てをいただき、心よりお礼申し上げます
・平素よりご支援を賜り厚く御礼申し上げます。
のような感じで、先方との関係性で使い分けましょう。
そして最後の繁栄を祈る言葉、もしくは指導や愛顧をお願いする言葉は
・末筆ながら、貴社のますますのご繁栄を心より祈念いたします。
・今後とも変わらぬご交誼を賜りますよう、宜しくお願い致します。
・これからも一層のお引き立てをくださいますよう、お願い申し上げます。
このような感じで、こちらも先方との関係性で使い分けます。
このような流れで書いていけば、最初と最後の挨拶に関しては
ほぼ定型のような感じになっているので、
自分で考えるべきは本文の内容だけで大丈夫ということですね!
そう思うと、こういったお手紙も難しくないですよね。
ビジネスマナーや言葉遣いは疑問に思い出すときりがないこともありますが、
まわりの同僚などにいちいち聞けない!という場合もありますよね。
こちらでは、OK例だけでなくNG例も載っているのでさらに分かりやすくなっています!
また文書だけでなく、メールでの書き方など今から使える実践的な内容ばかりなので
デスクに一冊置いておくと、ちょっと疑問に思ったことをすぐに調べられて便利です。
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頭語と結語の使い方にも注意!
先の項目でご紹介した例文の最初と最後に
「拝啓」と「敬具」という言葉を使っていますが、
これは頭語(とうご)と結語(けつご)と言われるものです。
頭語は日常会話に置き換えると「こんにちは」にあたる言葉で、
結語は「さようなら」の意味合いがあるので、
間違えて使うわけにはいかないですよね!
頭語と結語に関してはプライベートな手紙や、個人間の手紙では省略して
時候の挨拶から始めても問題ありません。
しかし、ビジネスレターなどのフォーマルな手紙においてはマストなので
省略することがないようにしましょう!
そして頭語と結語のセットは決まったものがあるので、
間違えないようにしなければなりません。
しかもうっかり頭語は書いたものの、結語を忘れてしまうということもあるので
使う場合には、しっかり見直しをすることも大切です!
ここでは一般的な頭語と結語のセットをご紹介しておきます。
あまり普段見かけない頭語と結語には読み方をかっこ書きで付けていますので、
読み方も一緒に覚えておきましょう!
一般的な場合:拝啓+敬具/拝呈(はいてい)+拝具/啓白+敬白
丁寧な手紙:謹啓(きんけい)+敬白/謹呈(きんてい)+謹言(きんげん)
/粛啓(しゅくけい)+粛言(しゅくげん)
重ねて手紙を出すとき:再啓(さいけい)+敬具/再呈(さいてい)+拝具/追啓+敬白
返信する場合:拝復(はいふく)+敬具/復啓(ふくけい)+拝具
このように手紙の内容によって使い分ける必要もあります。
頭語と結語を間違えたり、組み合わせが違うと社会人として恥ずかしいので
私は、よく使う頭語と結語や時候の挨拶をメモに書いてパソコンに貼っていました!
このように自分がよく使う、もしくは忘れがちな挨拶分は
すぐに確認できるようにしておくと仕事の効率もアップしますね。
また結語として「かしこ」という言い方も聞いたことがあるかもしれませんが
これは書き手が女性の場合のみなので、あまりビジネスレターには使いません。
ちなみに丁寧なお手紙であっても、年賀状や暑中見舞い、寒中見舞いなどの
季節の挨拶状、そしてお見舞いや弔事の場合には使わないので知っておきましょう!
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まとめ
いかがでしたか?
向秋の候という挨拶は、8月中旬から末までに使う時候の挨拶ということですが、
なかなか使える期間が限定されていますよね。
しかしこれも、四季の移り変わりや季節感を大切にする日本独特の文化です。
こういった季節の挨拶をしっかり使いこなせると、大人としてのマナーにもなりますし
手紙を書くのも楽しくなりますよ!
そしてもらったほうも季節の挨拶があると、
たとえビジネスレターであっても季節感を持って書いているという書き手の心も伝わり
温かみが伝わるので、親しみを持ってもらえるきっかけにもなりますよ。